国際平和支援法により武器を使うようになる自衛隊

セミの声がミンミンゼミからツクツクボウシに変わって、虫たちの声と混ざりあって、いつの間にか交代していった。毎年同じように繰り返しているはずなのに、去年も聞いたのかと考えるがよく覚えていない。気に留めないでいると、そうやって季節と共に変化していることにすら、気がつかないまま過ごしているのかもしれない。

なんだかんだと、一ヶ月も過ぎてしまい、8月の終わりに気の早いヒガンバナが咲いていると思っていたら、もうそのお彼岸に入っている。

連休前にと無理やり通した法案の成立から数時間で防衛省が今後自衛隊に武器を使用して救援や防護の任務に当たることを検討しているというニュースがでていた。

もちろん、そんなことはもっと前から分かっていることだったのだ。

来年の夏までには忘れてしまうと思っているのではない。来年の夏までには出来て良かったと思うだろうと考えているのだ。それまでにすでに武力行使せざるを得ない戦争している他国軍と協力し合い、犠牲者が出て、すると国民は一層やられたらやりかえせと言うに決まっていると、彼らは考えているのだろう。

19日の0時を過ぎて、野党の議員が最後の演説をしている間に楽しそうに笑っている与党の議員達を見て、いったい何が楽しいのだろうと、彼らの頭の中はそういうことでも考えているのかと思わずにはいられなかった。