今頃プルトニウムは海の上
先月、ツタヤで『太陽を盗んだ男』(1979)を借りてきて見た。この映画のことを知ったのは最近でそれまで全く知らなかった。ツタヤでは横の棚に年代別に代表作というのかいくつかピックアップして並べてあり、1970年代のところにあった。
沢田研二が中学校の理科教師を演じていて、東海村の原子力発電所からプルトニウムを盗み出して原爆を作る。そして国にとりあえず見ていたプロ野球の放送延長を要求する。次にザ・ローリング・ストーンズの日本公演を要求する。それがちょうどDVDを見た次の日に、ニュースでキューバでザ・ローリング・ストーンズが初の公演を行ったといっていた。1979年当時の日本でも夢のような実現不可能な話だったのが、キューバでは今年それが実現したという。
そして映画の本題の東海村のプルトニウムも同じ頃、日本から米国へ返還されるための輸送船が東海港を出港したニュースがあった。
なんだか昔の映画なのに見ている今のニュースと妙にシンクロしている。
さらに、最近は北朝鮮がプルトニウムを抽出しているらしいとかニュースで伝えていて、このタイミングで偶然が重なることは恐ろしい。
輸送船でアメリカへ送られた研究用プルトニウムは331キロ、まだ日本が保有しているプルトニウムの量は47トン超だという。一体どうすればいいのか、悠長にそのうち使うなどと言っている場合だろうか。